植物の生育にキトサンが必要なのはなぜですか?植物にも欠かせないキトサン

■植物にもキトサンサプリ
農作物や花の栽培には、よくキトサンが利用されます。キトサンが混ぜられた植物の栄養剤なども売られ、土に撒いて土壌を改善・安定させたり、直接植物に吹きかけて病気を予防したりする作用があります。キトサンといえば、人間の健康を維持するために飲むサプリメントでもおなじみですが、植物用サプリメントとしても有効なのですね。

■なぜキトサンが必要?
キトサンは、エビやカニの殻に含まれる成分として有名ですが、昆虫や糸状菌の細胞壁にも含まれます。キノコキトサンもよく知られていますよね。キノコ類も、大型の糸状菌なのです。昆虫や糸状菌は、植物の天敵です。特に植物の病害原因の8割を占める糸状菌は、植物にとっては脅威なのです。

ですから、植物は害虫や糸状菌に触れて害を受けると、それらに含まれるキトサンに反応して生体防御のためにキチナーゼを誘導し、自らを守ります。農薬と縁がなかった自然なままの土壌は、昆虫の死骸や常在糸状菌がたくさん存在し、植物はわざわざキトサンを散布しなくても防御物質であるキチナーゼを頻繁に誘導していて防御能力が高かったのですが、農薬を使用することによって土壌中のキトサンが激減し、以前より防御能力の低い植物に育ってしまうようになりました。

また、キトサンが土壌に増えると、それをエサとする有益菌が増えるため、土壌環境を改善するのにも役立ちます。こうした理由で、キトサン溶液を散布することが必要なのですね。

■天敵に含まれるキトサンを与えても大丈夫?
害虫や糸状菌は植物に害を与えますが、それに含まれるキトサン自体は植物にとっては害ではありません。単に植物に害を与えるものを識別するために、キトサンを利用しているのです。キトサンに触れることによって、キチナーゼを活性化し、天敵から身を守る準備をするのですね。

キチナーゼは糸状菌の細胞壁を分解する作用があるため、糸状菌の生育をストップすることができるのです。

■キトサンの抗菌・防カビ効果
キトサンは、植物のキチナーゼを誘発させて糸状菌による害を防ぎますが、キトサン自体にも抗菌・防カビがあり、手術用縫合糸や包帯、ガーゼ、医療用衣類などにも使われています。キトサンは植物だけでなく、人間も菌やカビから守ってくれているのですね。

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